思ったより早く仕事が片付いたので、ブログ再開します。
ちょうど1年前のアメリカ眼科学会のrecommendationで、カンジダ菌血症におけるルーチンの眼科診察は本当に必要なのかという問いがなされたことに起因する話題です。
感染症内科医と眼科医の提言です。
1.眼内炎の有無は治療期間に影響する
例えば中心静脈カテーテル感染であれば、深在性・播種性病変がなければ抜去後2週間で治療を終了できるが、眼内炎を伴う場合治療は最低4-6週間必要になる。
2.目的の違い
ルーチンスクリーニングは治療レジメンの変更(硝子体手術を含む)を目的としており、無症状患者を発見するが、過剰診断・治療となるリスクを容認している。有症状者への診断検査は眼内炎の診断と治療を目的としたものであり、一定の無症状眼内炎患者を見逃すリスクを孕んでいる。また無症候性の眼内炎を見逃した場合、他の深在性感染症を併発していたが診断できなかった場合にunder treatmentとなる可能性がある。
3.スクリーニング検査として効果的であるか?
1)罹患率:○
2)診断の正確性と安全性、コスト:○
3)安全で効果的な治療がある:△〜○
4)転帰を改善しうるか:△
以下、私的な視点を含む問題点
1)眼科スクリーニングの費用対コストが明らかでない。無症候の患者まで含めることで転帰を改善するのか。
⇨カンジダ菌血症そのものの管理が良くなっている今こそ検証が必要だろう。ただ、眼科検査そのものが深在性・播種制病変のスクリーニング検査の一環と捉えるなら、黄色ブドウ球菌菌血症に対する心エコーと同様、ルーチン検査は容認されうるだろう。
2)眼内炎リスクの高い患者の層別化が困難
(無症候性)眼内炎リスクを見分ける方法がない。これも今後の研究テーマとして重要だろう。
診断アルゴリズムがあれば、不要な眼底検査は減らせるかもしれない。
ただ介入研究がどの程度倫理的に許容されうるのだろうか。
3)最適治療解は?
脈絡膜炎までだと、キャンディン系でも治療完遂できる可能性がある。無症候性眼内炎を発見して治療レジメンを変更する意義がどの程度あるのか。そもそも治療期間は4-6週間がベストなのか(特に無症候、脈絡膜炎の場合)。
4)眼科医による院内検査の手間
眼科医のいない病院で遭遇した場合にどうすべきかはなかなか難しい。有症状であれば転院させるのはもちろんだが。
本文中にある通り、ベッドサイド眼底撮影&遠隔医療は(他の眼科疾患でもそうだが)重要視されてくるだろう。
【まとめ】
現時点でカンジダ菌血症では眼科検査をルーチンに行うべき
介入による効果や検査方法の検証、患者の層別化、最適治療法などまだ研究としても課題は多い
技術進歩・導入がブレイクスルーの一助になる可能性がある
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